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TOP MESSAGE

トップメッセージ

当社グループ挙げて、業績と信頼の回復へ

 2022年度における事業活動の結果と今後の見通しについてご報告する前に、すでに当社ホームページ等でお知らせしております通り、当社の敦賀パーティクルボード工場のサイロにおいて、2023年2月18日に発生した死亡事故、および同工場で5月13日に発生した火災・死亡事故、ならびに同日、子会社であるENボード株式会社で発生した火災事故により、関係者各位に大変なご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます。

 また、ここに改めて、亡くなられた社員のご冥福をお祈りし、ご遺族に対し心よりお悔やみを申し上げますとともに、負傷された社員の方々に心からお見舞い申し上げます。

 5月13日の敦賀事業所における事故の発生原因および損害状況につきましては6月27日現在、関係ご当局の調査が継続しており、当社としても全面的に協力しております。

 なお、ENボード株式会社では、稼働再開に向けた復旧工事が完了し、その後、関係ご当局の検査及び試運転を経て、安全に稼働できることを確認いたしました。これを受け、6月26日から生産を再開いたしました。

 当社では今後、二度とこのような事故を起こさないよう、関係ご当局のご指導を仰ぎながら、再発防止を徹底し、安全体制の強化を図ってまいります。

 さて、2022年度を振り返りますと、新設住宅着工戸数の総数は底堅く推移したものの、ウッドショックによる木材価格の高騰に加え、原油価格の上昇、物流経費の高止まりなど、経営をめぐる環境は厳しいものとなりました。

 こうした中、当社グループでは、多様なニーズを採り入れた新製品を市場に投入して、販売拡大に注力する一方、生産体制を強化し、諸資材高騰の中でも安定的供給を維持し続けた結果、前期に比べ大幅に売上高を伸ばすことができました。しかしながら、製造コストの上昇を製品価格に対し十分反映させることができず、また、期中にはENボード株式会社が商用生産に移行し、当社初となる「構造用パーティクルボード」の販売も開始いたしましたが、同社に対する減価償却費などの負担により、収益を大きく圧迫いたしました。

 以上から、2023年3月期は大幅な増収となりましたが、利益面では経常損失を計上する結果となりました。

 今後につきましては、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和で、経済活動が活発化し、景気そのものは底堅く推移するとみておりますが、住宅産業そのものは、住宅価格の高止まりや住宅ローン金利の先高観から購入意欲低下が懸念されるなど、不透明な状況が続くと予想しております。

 こうした舵取りの難しい状況ではありますが、当社グループにとって2023年度は中期経営計画「EIDAI Advance Plan 2023」の最終年度にあたります。

 当社グループではこの計画の目標達成に向け、新製品を投入し、さらなるシェア拡大を急ぐ一方、コスト削減と販売価格の適正化を進め、主力である住宅資材事業の強化を図ってまいります。さらに、ENボード株式会社の事業を早期に軌道に乗せることを喫緊の課題として取り組み、最終的には木質ボード事業が当社グループの業績向上に大きく寄与するよう努めてまいります。

 度重なる事故と今回の業績の結果から、ステークホルダーの皆様には大変ご心配をおかけしておりますが、当社グループを挙げて業績と信頼の回復に取り組んでまいりますので、さらなるご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

2023年6月
代表取締役社長 枝園 統博